マイクロカプセル
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食品や医薬品の様々なシーンで「製品化の困った」を解決!
フレッシュな香り、安定性、打錠耐性…。当社のマイクロカプセル「リケビーズ®」は、商品に付加価値を提供します。
「リケビーズ」はゼラチンや寒天といった親水性のゲル化剤を基剤として、独自の噴霧冷却技術により香料や機能性素材を被覆した微細粒子です。基剤で被覆することによって素材の酸化安定性を向上させたり、香料の香りを長期間維持したりすることができます。
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マイクロスフィア型のカプセル
カプセルとは言っても、ソフトカプセルのような芯物質が1つの部屋に閉じ込められた構造(コアシェル構造)をしているわけではありません。「リケビーズ®」は芯物質が基剤に均一に分散したマイクロスフィアの構造をしています。この構造により芯物質と他物質(酸素や同一系内の物質など)の接触が低減されます。また、一般的なコアシェル構造のカプセルと比較すると硬度が高く、割れ、欠けが起こりにくいため錠剤への添加も可能です。
開発~受託製造の流れ
カプセル化検討のご依頼承ります。お気軽にご相談ください。

- ※1 必要な素材量:100~200g
- ※2 MCの仕上がり量:2~20kg
- ※3 MCの仕上がり量:100kg~
「リケビーズ」の製法
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- 1.混合液調製
- 基剤や芯物質の素材を水と混合して混合液を調製する。油溶性原料なら乳化する。難溶性素材は分散状態にする。
- 2.噴霧冷却
- 混合液を噴霧、急速冷却することで凍結粒子として回収する。(混合液の粘度や分散状態が粒子径や造粒可否に影響します。)
- 3.乾燥・篩分
- 流動層乾燥を行う。乾燥後は篩分して粒度を整える。(乾燥後に凝集が生じる場合は解砕を行うこともできます。)
- 4.製品化
- 異物を取り除き、梱包して製品化する。
食品における「リケビーズ」の効果と使用例
酸素や他成分との接触低減
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酸素や同一系内の他物質との接触を低減して安定性を向上させます。
フレッシュな香りの保持
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一般的な噴霧乾燥と比較して熱がかかりにくい製法のため、香りを弱めず、またカプセル化後も長期間維持します。
打錠耐性
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強度が高く打錠圧に強いため、にじみを生じにくく錠剤化にも適しています。
味のマスキング
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基剤で覆うことで素材の苦味などを口内で感じにくくさせることができます。
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使用例1:ビタミンAの安定化
酸化しやすい素材でも「リケビーズ」にすることによって安定性を向上させることができます。ビタミンAを封入した「リケビーズ」と一般的なスプレードライ粉末品を加速試験(40℃, 75%R.H.)にかけて比較すると、スプレードライ品では2ヶ月でビタミンA残存率が大きく低下するのに対し、「リケビーズ」では長期間ビタミンAを保持することができます。
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使用例2:香料のカプセル化(香りの保持)
製品に高熱がかからないことが「リケビーズ」製造の特徴です。油状、液状の香料を固形製剤化する際、一般的に用いられる噴霧乾燥では100℃以上の熱をかけて乾燥を行います。一方「リケビーズ」製造においては30℃以下の温度で乾燥可能(基剤が寒天の場合は不可)で、香料のフレッシュな香りを保ったまま固形製剤化することができます。
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使用例3:錠剤化(打錠耐性)
「リケビーズ」はマイクロスフィア型のカプセルで、圧力に強くつぶれにくい特徴があります。高い打錠圧をかけて錠剤にしても割れ、欠け、にじみなどを生じにくいため、液状、油状の素材であっても「リケビーズ」として製剤化することにより錠剤化が可能になります。
医薬品における「リケビーズ」の効果と使用例
医薬品に応用することも可能です
リケビーズはGMPに適合した設備で製造しており、医薬品原料として使用することができます。
医薬品への応用について、詳しくはこちらをご覧ください。
事例紹介:医薬品の課題をマイクロカプセルが解決します!
油状、低融点物質の固形製剤化
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油溶性、水溶性、難溶性、様々な症状の薬物を固形製剤化できます。
他成分、酸素との接触低減
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同一系内の他物質や酸素との接触を低減し、安定性を向上させます。
付着性、凝集性の改善
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薬物を基材で覆うことで薬物に由来する付善性や凝集性を抑えることができます。
薬物の溶出コントロール
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水溶性基材により薬物の水なじみを向上させたり、さらにカプセルをコーディングすることで溶出を抑えることができます。