研究開発

自然の恵みを生かす優れた技術と、人の健康を願う開発姿勢が、食の未来を創造します。

すべての基となった革新的なビタミンA抽出技術

理研ビタミンの技術的なルーツである「理化学研究所」は、1917年(大正6年)に創設され、ノーベル賞学者 湯川秀樹、朝永振一郎や、ビタミンAの抽出に成功した高橋克己博士など、多くの優秀な人材を輩出しました。
1938年(昭和13年)、同研究所の成果を工業化するため理研栄養薬品株式会社が発足。1949年(昭和24年)、同社からビタミンA部門を引き継ぎ、理研ビタミン油株式会社を設立。1980年(昭和55年)、社名変更により、現在の理研ビタミン株式会社になりました。
ビタミンAの工業的濃縮技術「分子蒸留法」は、理研ビタミンにとって、すべての基となる革新的な技術でした。

すべての基となった革新的なビタミンA抽出技術

天然物の有効利用が確かな品質と技術を育む

私たちの研究開発を支えているのが「天然物の有効利用を図る」という思想です。各種ビタミンをはじめ、肉エキス、色素抽出、モノグリセライドの蒸留濃縮、ビタミンのカプセル化・ビーズ化など、これらすべてにそのポリシーが息づいています。
自然の恩恵を生かす技術と、人々の健康を願う真摯な開発姿勢。これらが一体となり、理研ビタミンの独創的な製品づくりに活かされているのです。

天然物の有効利用が確かな品質と技術を育む

研究領域

食品開発

食品開発

食品領域では調味料関連商品と、わかめ等の海藻関連商品を主に開発しています。
調味料関連商品の代表例は「リケンのノンオイル」や「素材力だし®」であり、海藻関連商品の代表例は「ふえるわかめちゃん®」や「わかめスープ」です。

家庭用食品、学校給食や産業給食等の業務用食品、あるいは特定需要家を対象とした加工食品の各ルートで消費者の元に届けられ、発売以来多くのお客さまから支持を得ています。
食品開発は、消費者の嗜好や生活者のライフスタイル等の市場調査等を参考にして商品設計を行います。多様化するニーズに応え、皆さまから喜んでいただけるような「安全、健康でおいしい食品」の開発を今後も行っていきたいと考えています。
また、農・水・畜産物を原料として製造される各種エキス類や、それらの配合調味料も開発しています。これらのエキス・調味料は、食品に旨味、コク味、濃厚感、まろやかさ、調理感といったおいしい味づくりにかかせない風味を付与したり、マスキング効果といった機能を付与することができます。そのため、自社商品だけでなく、幅広い加工食品に利用されています。

食品用改良剤開発

食品用改良剤開発

食品用改良剤開発では、乳化剤を中心とした改良剤、ビタミン、色素を扱っています。
独自の反応や蒸留技術により得られるモノグリセライドをはじめとした各種乳化剤や、その乳化剤の機能を最大限に引き出すよう設計された改良剤製剤を開発しています。
また、当社の高度な精製、生産技術、製剤化ノウハウを駆使した天然由来のビタミンEや天然由来の色素の高付加価値製剤を開発し、ユーザーに提供してきました。
これらの製品は、国内はもとより世界各地で幅広く利用されています。 さらに多様なニーズに答えるため、幅広い用途開発や加工食品の品質向上のための研究も行っています。
消費者の皆さまが直接調理に使うものではないのでご存知の方は少ないのですが、加工食品業界では弊社製品は高い評価を得ています。多くの加工食品に使われている弊社製品を、きっとあなたも口にしているはずです。

化成品用改良剤開発

化成品用改良剤開発

化成品分野については、用途として最も販売量の多いプラスチック用添加剤をはじめとしてゴム、化粧品、繊維、潤滑油及び塗料などの添加剤があります。
食品用改良剤を応用して化成品分野へ進出した当初は、お客さまから食品用であるため安心安全だと評価され、主に食品包装や食品容器などのプラスチックで使用されました。
その後、各種製品を開発して様々な用途に販路を広げています。植物油脂などを主成分とした当社の化成品用改良剤は、環境に配慮した植物由来の製品としても評価されています。
写真は農業用ハウスです。曇りを防ぐ効果のある防曇剤(ぼうどんざい)を使用することで、農業用ハウスに陽ざしが入って野菜が元気に育ちます。

ヘルスケア開発

ヘルスケア開発

当社は、会社創立当初から人間の健康に寄与するビタミンや食品の開発を行ってきました。
また、古来より日本人に親しまれている健康素材であるわかめを中心とした海藻の健康効果についても、長い間研究を続けてきました。その結果、機能性食品素材としてメカブフコイダンを開発しました。
海藻以外でも、当社が古くから手がけている色素に関連した研究を行い、クチナシ黄色素の主成分クロセチンに健康効果を見出しました。
今後も「健康寿命の延伸」と「QOL(Quolity of Life)向上」という価値を提供する商品の開発を進めていきたいと考えています。

研究開発施設

プレゼンテーションセンター

本社内にプレゼンテーションルームと本格的な厨房設備を備え、流通、栄養士などのお客さまに対し、家庭用・業務用の新商品及び既存商品についてのメニュー提案や情報発信を実施しています。
活発なコミュニケーションを通じて、生活者さまやお客さまのニーズを把握し、新しい提案につなげています。

アプリケーション&イノベーションセンター

加工食品メーカーさまの課題解決や、新しい付加価値の提案を行う研究開発施設です。
幅広い加工食品分野の最新設備を備えており、専門知識や応用技術を持つスタッフと加工食品メーカーなどのお客さまが一緒に、当社の食品用改良剤を使用した食品を試作することができます。
海外のアプリケーションセンターとも連携しています。